春の道南・室蘭本線撮影記(1) [はつかり(鉄系)]
春の道南・室蘭本線撮影記(1)
津軽路の春からの続きです。
3日目は函館から函館本線・室蘭本線をたどります。北海道新幹線開業後の姿が現時点では全く見えていないところですが、貨物列車がたくさん走る非電化幹線の姿を見ておきたいと思います。
で、今回一緒に見ておきたかったのが、昭和40年代に函館本線のバイパス線として、建設された藤代線に久しぶりに乗車して、様子を見ようと思ったのです。かっては、すべての優等列車と貨物列車が、勾配の改良された藤代線を経由していましたが、新幹線の新函館北斗開業後は、特急は旧線周りで新幹線の接続を取るようになり、旅客列車は1日数本の普通列車が下るのみとなっています。(貨物はほとんどこちらですが)
先を考えると5時台の始発に乗った方がよさそうです。
キハ40×2の始発列車に乗って出発進行!
1両目は北の恵みシリーズの「道南 海の恵み」車両でした。これは内装がウッディなものに改装され、壁には道南の名所の挿絵が飾られています。
五稜郭を過ぎて、七飯から左に分かれてコンクリートの高架橋で本線を越えて、横津岳の山腹に上ってゆきます。このあたり、函館山から新幹線の高架橋まで、見渡せる区間です。勾配を登ることしばし、
峠下のトンネルに突入しました。
トンネルをでたところで、大沼の景色が待っているかと思いきや、すごい霧の中に突入しました。
霧の大沼駅に到着!
大沼駅で後ろの1両を切り離し、対向の普通列車と、後を追ってきた「北斗」の通過を待ってから砂原回りで森に向かいます。こちらの線路も少し前までは特急が何本かは走っていたのですが、現在は上りの貨物と1日数本の普通列車が走るのみとなっています。
線路の手入れもかなり費用を削減され、枕木はコンクリートになっているものの、スピードは出せないし揺れも大きいように感じます。自然がすぐそこまで来ているかんじです。
霧が晴れて駒ケ岳を見ながら出発
寂れた駅名票が線路の現状
普通列車、貨物列車と各1回すれ違いながら進みます。
駒ケ岳の反対側に回り込みました
森からは「北斗」で室蘭方面へ。
いろいろ検討した結果、今回の撮影ポイントは礼文-大岸間のカムイチャシ周辺にしようと考えていました。大岸駅が最寄りなのですが、この区間の普通列車は、これまた極端に少なく、公共交通機関で行くためには、豊浦町営のバスを活用するのがよさそう。
森付近では噴火湾の対岸の羊蹄山がうっすら見えます
長万部まで来ると、今度は駒ケ岳が見えます。
「北斗」を洞爺で下車。まずは豊浦まで戻って、そこから町営バスを使います。
豊浦駅まではさほど遠くなく、道南バスの路線もあるのですが、タクシーで行ってしまいました。
さて問題の豊浦町営バスなのですが、町のホームページを見ると「町営バス」と「コミュニティバス」の2種類の時刻が上がっていて、どちらもカムイチャシ(アイヌの遺跡)に行けそうな感じなのですが、どちらが現行時刻表なのかよくわかりません。
豊浦駅まで来て駅構内で営業していた食堂のおばさんに聞いてみると、結局、どちらの路線も走っているらしい。なお、町営バスは区間制の有償運行。コミュニティバスはだれでも無料という不思議な状況とわかりました。
すぐにライトバンのコミュニティバスがやってきて、カムイチャシに行けるかと運転手さんに聞くと行けるとのことなので、バンに乗せてもらってカムイチャシまで到着できました。
海岸沿いの砂浜の1か所に岩山がせり出していてここに上れば、東も西も見渡せるとい絶景ポイントで、もともとアイヌの神聖な砦のようなところで、史跡公園に指定され、西側から長い階段で上れるようになっています。
階段の途中から見下ろすと、西側は室蘭本線が礼文浜トンネルに吸い込まれていく様子が見えます。
最上段まで行くと樹木と電線が邪魔なので、階段の3/4ほど上ったところで待機していますと、トンネルの保線用の警報が鳴り響きまして・・・
DF200が重連で貨物をひいてきました
多分、次位は回送なのでしょうけど、これは前向きで記録したかったところ。でも仕方ないです。
次々、「北斗」がやってきます。
頂上まで行って反対側を見ますと
美しいカーブを描く海岸線を「北斗」が上ってきました
右手の山の上には、サミットが開催された洞爺湖ウィンザーホテルになります。砂浜の奥の方の集落が大岸駅のあるあたりになります。
春の景色は素晴らしいです。
狙いの貨物列車が来ました。
非電化幹線の主が登場
重量貨物列車が行きかう姿は頼もしいです。
カムイチャシの半島に延びる遊歩道を先の方まで行けるのですが、眺めがいいのは途中まで。
そのぎりぎりの場所から本線を眺めてみます。
5両ではちょっと物足りないですね
きわめて数の少ない普通列車はDECMO(H100型)になってます。
最後はもう1本、貨物列車を撮れました。
北海道の物流の動脈をゆく貨物列車
帰路は町営バスにのって、町営の温泉施設「しおさい」に泊まりました。
広いお風呂のあるいい宿でしたよ。
<続きます>
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